感情労働という言葉をご存じですか?

この度、機会をいただきまして、
自治体職員・公務員の方のための月刊誌「ガバナンス」12月にて
感情労働とレジリエンスについて、
記事を掲載していただきました。

皆さん、肉体労働や頭脳労働という言葉は
よく耳にされると思いますが、
感情労働という言葉はご存じですか?

肉体労働
:身体を使って価値を提供し、報酬を得る仕事

頭脳労働
:専門的知識や、頭を使って考え出した企画やアイディア等により
 価値を提供し、報酬を得る仕事

ということになりますが、感情労働は、

肉体や頭脳だけでなく、抑制や忍耐などにより自分の感情を
その業務に期待される状態に保つことで、相手の精神を特別な
状態に導き、報酬を得る仕事

ということになります。

う~ん、分かるようでよく分かりません。
言い換えましょう。

例えば自治体職員の方であれば、
住民の方がどんなに怒って窓口においでになろうと、
落ち着いて話を聞き、
行政サービスでできることできないことを考え合わせながら、
対応していかなければならない、

といったイメージです。

もちろん悪質なものは毅然と対応する必要があり、
住民の方を自治体が訴えたという事例もあります。

ですが基本的には自治体職員の方々は住民を選ぶことができませんので、
なおさら大変なこともあるかと思います。

そのような感情労働には、
他にも介護職、看護職、心理職、教職等が該当しますが、

今回の「月刊ガバナンス」では、
自治体で感情労働に従事されている皆様が
そのような環境の中でどうやって心を健康に保てばよいのか
について記事を書かせていただきました。

ただ、どうでしょうか?

今の日本の仕事において、
感情労働が一切不要な仕事というのも少ないのではないでしょうか。

例えば社内同士のコミュニケーションでも
「自分の感情をその業務に期待される状態に保つ」
ことは必要です。

怒りの感情を上手にマネジメントして部下指導・後輩指導にあたらないと
パワハラに直結してしまいますし、

恐怖や悲しみなどの感情を上手にマネジメントできないと、
メンタル不調にも繋がってきます。

それまでは大丈夫だったけれども、
部署が変わったり、上司が変わったりというきっかけにより
メンタル不調になる方もいらっしゃいます。

仕事ではストレスが無くても、
私生活でのストレスからメンタル不調になる方もいらっしゃいます。

皆さんや皆さんのチームメンバーの心が今元気なのは、
たまたま心が不調になりにくいような環境にいる・状況にあるから
かもしれません。

心を健康に保つにはそれなりのスキルが必要です。
そして、そのスキルは大きな困難に遭ってから身につけても遅いのです。

世の中のお一人お一人が、
心を健康に保つ術を身につけておいてほしい。
前職、メンタル不調者の休職・復帰のサポートをしていた立場として
切に願っています。

ハラスメント防止研修はもちろん、メンタルヘルスやリーダーシップ、心理的安全なチーム作りなど、コミュニケーション全般についても研修を承っております(人材育成研修はこちら)。ハラスメントの問題も元をただせばコミュニケーションの問題。単にハラスメントを防止したいということだけでなく、一人ひとりが能力を発揮できるような組織に成長させたいというご相談も承っております。研修は、御社の課題、今起こっていることなどをヒアリングさせていただいた上で、御社の課題解決に向けたオーダーメイドのご提案をいたします。どうぞお気軽にご相談・お問い合わせください。

咲良美登理事務所 代表 咲良美登理

社会保険労務士。21世紀職業財団認定ハラスメント防止コンサルタント。中小企業を中心に、ハラスメント相談窓口サービスや窓口担当者養成講座の提供、事案解決サポートや人材育成研修など、ハラスメント対策を起点とした生産性向上のコンサルティングを行っている。
ご相談・お問い合わせ▶https://sakura-midori.jp/contact

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